【額装のアイデア】箱型(Boîtage )のための額縁
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  • 執筆者の写真Yasuko Takeuchi

【額装のアイデア】箱型(Boîtage )のための額縁

更新日:2023年2月24日


立体的な額装作品を額に入れる際に、マットサイズは市販の額縁に入る大きさに仕上げたのに、「奥行きの合う額縁がなくて選べませんでした」という生徒さんの声を聞くことがあります。

そんな時にどんな対処法があるのか、まとめてご紹介します。


①額装店で額縁に「ドロ足」をつけてもらう

普段から額装店にご相談が可能な方は、出来上がった作品を持って行って、気に入った額縁を選び、奥行きに合うよう、額縁の裏に四角い木材を当てて、高さ出しをしてもらえます。これを「ドロ足」と言います。この処理をしてもらえば、その木材部分にトンボや吊り金具を付けてもらるので、将来的に中身の入れ替えも可能です。ただ、お値段は小さなものでもだいたい1,600円〜額縁代金に追加されますし、何日か日数もかかる、というところには注意が必要です。


②パッケする

額縁にガラス・裏板をセットした状態で額装作品をはめ込み、額縁と作品を一体化させて裏を化粧紙で閉じて固定する。(裏は額縁から箱がはみ出した感じになります。)フランス額装ではこのやり方が一般的かと思われます。


③市販のボックス額を利用する

あらかじめ、作品のイメージや使う色合いを決めておき、額装作品の設計段階でお好みのボックス額を用意して作品を作ります。スペーサー(奥行き幅の側面板)の奥行きに合わせて高さぴったり収まり、裏の凹凸もなくスッキリ飾れ、元箱に入れれば収納もスマートです。

額を探したい方のは「アートボックスフレーム(奥行き25ミリ)」をお薦めしています。色やサイズが豊富で、お値段もまあまあ。額縁の見え幅が15〜18ミリくらいで外寸も大きくなりすぎず使いやすい額縁です。https://a.r10.to/haMm1T


④額縁部分も紙で包む

紙額(Cadre en papiers)で作品を仕上げます。

額縁を使うよりも軽く仕上がり、好きな色の素材やペーパーが使えます。当教室のワークショップなどでは額縁なしで仕上げられるこちらのやり方を基本のマット作りの次にレッスンしています。こちらもフランス額装作品ではよく見かけます。




飾る場所や額縁の種類、お値段や重さなど、各自のご希望に合わせてどちらの方法が良いのかご判断いただければと思います。


②④は奥行きに関わらず好きな額縁や好きなペーパーが使えるのがなんと言っても魅力ですが、特に奥行きがあるような個性的な額装作品であれば、③を利用してシンプルに仕上げるのを結構お薦めしています。


立体物を額装したり、箱型に仕立ててオブジェを飾ったりできるフランス額装ですが、マットの仕上がりだけでなく、ぜひ、額縁部分までトータルコーディネイトしてお楽しみください。



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